10月からキャリア各社が一斉に料金改定

10月以降、Y!mobileがポケットWiFiを積極的に売らなくなったという噂を耳にしました。

その背景にあるのはスマートフォン料金の改定です。

携帯大手及びY!mobileを含めた通信キャリア各社は、10月から続々と新料金プランを発表しています。
総務省の指導が入り端末割引を抑制しその分毎月の利用料金を安くするという方向での改定となっています。

確かに、スマートフォンに関する料金は安くなっていますがポケットWiFiについてはキャリアによって対応が分かれています。

前回の記事にもある通りポケットWiFi大手のUQコミュニケーションズは毎月の利用料金を安く(その代わり端末割引が無くなる)しています。

参考:UQWiMAXの新しい料金プラン「ギガ放題」がスタート!

しかし、Y!mobileはスマートフォン料金を安くする一方、ポケットWiFiについては据え置きということになっています。

これにより、Y!mobileにある変化が生じています。
今回はその変化を店頭でリサーチしレポートいたします。

Y!mobileはポケットWiFiを勧めない!?

Pocket WiFi 803ZT

Y!mobileのポケットWiFiは現在でも新商品のリリースが行われており、店頭にもモックアップが展示されています。

しかし、10月以降のポケットWiFiの利用料金について店頭でヒアリングしてみたところ、店員の反応は実にあっさりとしたものでした。

店員曰く「スマートフォンの利用料金が安くなり、長期契約の縛りもなくなったため、ポケットWiFiよりもスマホのテザリングの方が安くなり使い勝手もよくなったから」とのことです。

量販店の店頭でポケットWiFiを探していると、どこの店舗でもほぼ必ず店員が「何かお探しですか?」と声をかけてくるのですが、「ポケットWiFiを探しています」と答えると明らかにトーンダウンするようになったのです。

10月以前はこのようなことはほとんどなかったのですが、やはり冒頭のように各社の料金改定が大きく影響していることは間違いなさそうです。

ポケットWiFiにはポケットWiFiの良さがあり、単純に料金だけで比較はできません。しかしやはり「安くなる」というワードは魅力的です。

では、10月以降にポケットWiFiとスマホテザリングとでは実際にどのくらいの料金差となったのか、調べて見ることにしました。

Y!mobile3店舗巡って全店同じ回答

念のため、地域や時間を変えてY!mobileの店舗を3店訪問してみました。

結果は3店舗とも同じで、ポケットWiFiをお勧めすることはなくスマホのテザリングを勧めてくるようにになっています。

10月21日に大阪にある某量販店へ訪問しブースで聞いてみたところ、「今iPhoneなどの高性能スマホを持っているという前提で言うと、ポケットWiFiを新規契約するのは損。ソフトバンクの50G+プランでテザリングした方が毎月1,000円以上お得になります」との回答がありした。

現在別キャリアで利用しているiPhoneをソフトバンクのSIMに入れ替え、ウルトラギガモンスター50G+にするというパターンです。

このプランはyoutubeやSNSなどのデータ利用がフリー(データ消費がノーカウントになる)であるため、テザリングにも向いているとの説明でした。

セットでついてくる自宅光回線の割引や家族割引なども無い状態で試算してもらい、今持っているスマートフォンをそのまま使うとして毎月9,331円(税込)です。

では、テザリングの場合と料金を比較してみましょう。

スマートフォンはiPhone(端末代別)とし、ポケットWiFiはPocket WiFi 803ZTを新規で購入、スマートフォンで使うデータ量は1GB以下と仮定します。

スマホテザリング
(50GB)
スマホ+ポケットWiFi
(無制限)
スマホ+ポケットWiFi
(7GB)
スマートフォン利用料 9,331円 3,828円
※2年目以降は4,928円
3,828円
※2年目以降は4,928円
ポケットWiFi利用料 0円 5,411円 4,659円
合計 9,331円 9,239円
2年目以降は10,339円
8,487円
2年目以降は9,587円

※金額は税込みです
※Pocket WiFi 803ZTは36回分割払い(月額594円)です

このような結果となりました。

つまり、ポケットWiFiを利用するユーザーがテザリングよりもお得になるのは以下のケースに限られるということです。

  • ケース1:ポケットWiFiを新規契約した1年目
  • ケース2:ポケットWiFiを新規購入せずに契約した場合

価格だけ見ると確かにポケットWiFiを新規契約するよりもテザリングの方が安いというのは事実であることが確認できました。

どうなる今後のY!mobileポケットWiFi

とはいえ、ポケットWiFiは自宅回線としても使えるというメリットもあります。

またテザリングはスマートフォンのバッテリーの消費が激しいというデメリットもあるため、モバイルバッテリーは必須となります。

従って、ポケットWiFiのニーズが無くなることはありません。

前述の店員も「スマートフォンの契約縛りが緩和されたため相対的にポケットWiFiの契約期間の縛りがキツくなりました。この点が解消されればポケットWiFiもお勧めします」とのことでした。

まとめ

ポケットWiFiは一定の需要があるため今後も新機種は発売される予定です。

しかし、10月の料金改定によりスマートフォンの料金が安くなり、しかも契約期間の縛りが無くなったため、再びスマートフォンのテザリングが脚光を浴びつつあるようです。

スマートフォンとは異なり4×4MIMOなどの先端技術を使って高速データ通信ができるというポケットWiFiのメリットはまだまだ多いですが、家計に占めるトータルの通信料金という点においては疑問符が付くようになりました。

今後、ポケットWiFi各社がさらなる料金メリットあるいは契約年数縛りの排除などの策を講じることでこの状況は改善されるとは思いますが、当分ポケットWiFi市場はやや落ち着く方向に進む可能性が高いのではないでしょうか。

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h.katsura

h.katsura

福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。 20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。