ソフトバンクの新ポケットWiFi「Pocket WiFi 802ZT」

2019年5月、ソフトバンクはポケットWiFiの新機種「Pocket WiFi 802ZT」を発表しました。

データ通信速度は下り最大988Mbpsを誇る高速ポケットWiFiです。
発売開始は2019年7月からとなっており、5CAや4×4 MIMOにも対応しているため安定した通信環境を実現することも可能です。

今回はこの「Pocket WiFi 802ZT」について、そのスペックや他のポケットWiFiとの比較、そして製造会社であるZTEの特徴などについてご説明いたします。

「Pocket WiFi 802ZT」は下り最大988Mbpsの高速データ通信に対応!

「Pocket WiFi 802ZT」の最大の特徴は、ソフトバンクのポケットWiFiとしては歴代最速の下り最大988Mbpsを実現しているという点です。
ソフトバンクの現役モデル「Pocket WiFi 601HW」が下り最大612Mbpsであり、比較すると約1.6倍のスペックアップとなります。

Pocket WiFi 601HW

ただし、現時点では下り最大988Mbpsを実現できるエリアが「東名阪の一部」とされており、それ以外のエリアでは「Pocket WiFi 601HW」と変わりません。
対応エリアの拡大を切に望むばかりです。

また、ソフトバンクのポケットWiFiとしては初めて防水性能をうたっています。
「水回りでも安心して利用できる」という程度のIPX2レベル(15度傾斜した時に落下する水滴に対し保護されている)であるため「日常防水」とまではいきませんが、ある程度の防水対策が施されている点は朗報でしょう。

あわせて、接続設定に関してQRコードに対応している点も優れた長所の一つ。
ポケットWiFi側の液晶画面にQRコードを表示させ、スマートフォンでそのQRコードを読み取ることで接続設定が完了します。

めんどくさいSSIDやパスワードの手入力を省略できる分、よりユーザーにやさしくなった設計ではないかと思います。

「Pocket WiFi 802ZT」のスペックを「Pocket WiFi 801HW」他と比較

では、「Pocket WiFi 802ZT」の主なスペックを他のポケットWiFiと比較してみましょう。
同じソフトバンクの現役モデルである「Pocket WiFi 601HW」、そしてY!mobileの最新モデルである「Pocket WiFi 801HW」を比較対象とします。

Pocket WiFi 802ZT Pocket WiFi 601HW Pocket WiFi 801HW
販売元 ソフトバンク ソフトバンク Y!mobile
本体サイズ 112×67.5×15.6 109.9×65.1×15.5 128.4×65.6×13.8
重量 約153g 約135g 約145g
バッテリー容量 3000mAh 2,400mAh 3000mAh
データ通信速度 下り最大/988Mbps
上り最大/ 37.5Mbps
下り最大/612Mbps
上り最大/ 13Mbps
下り最大/972Mbps
上り最大/ 37.5Mbps
対応技術 5CA
4×4 MIMO
256QAM
4CA
4×4 MIMO
256QAM
Massive MIMO
5CA
4×4 MIMO
256QAM
製造会社 ZTEコーポレーション Huawei Huawei
同時接続 16台 14台 16台
カラーバリエーション シルバー ブラック/ホワイト ネイビー

「Pocket WiFi 802ZT」は「Pocket WiFi 601HW」よりもやや大きく重くなっています。
これは主にバッテリー容量が関係しているのでしょう。

ポケットWiFiはバッテリー容量が大きくなると重くなってしまうため、これは仕方がないと思います。
また、「Pocket WiFi 601HW」ではカラバリに選択肢がありましたが、「Pocket WiFi 802ZT」は1色のみです。
少し寂しい気がします。

その分、スペックは大幅に向上しており、データ通信速度や同時接続台数などスペックがアップしているのがわかります。

Y!mobileの最新ポケットWiFi「Pocket WiFi 801HW」との比較ですが、この両者はほぼ対等のスペックであるといえるでしょう。
わずかながらデータ通信速度の下りで差がありますが、このレベルだとあまり気にすることはありません。

なお、ソフトバンクの「Pocket WiFi 601HW」ではMassive MIMOに対応していますが「Pocket WiFi 802ZT」のスペックにはMassive MIMOについて言及されていません。おそらく非対応の可能性が高いと思われます。

混雑している場所での利用が多いユーザーは注意が必要となるでしょう。

「Pocket WiFi 802ZT」は中国メーカーのZTE製

深圳市

さて、スペック比較で気になる点といえば、製造会社の違いです。
「Pocket WiFi 802ZT」は中国のZTEコーポレーションという会社が製造しています。他の2機種は今話題のHuawei(ファーウェイ)です。

日本国内ではZTEコーポレーション製のポケットWiFiは珍しく、「Pocket WiFi 802ZT」以外にはY!mobileの「Pocket WiFi 601ZT」(2017年8月10日発売)しか現役モデルでは見当たりません。
WiMAXを含め、主なポケットWiFiはHuawei製が現在の主流であり、それ以外のメーカーはあまり国内に流通していないのです。

「Pocket WiFi 802ZT」を製造しているZTEコーポレーションは、中国の深圳市に本社を置く通信機器メーカーであり、日本ではZTEジャパンという100%出資の子会社を設立して活動を行っています。

SIMフリースマートフォンのBladeシリーズやAXONシリーズなどは国内の格安スマホでも販売されていますが、ポケットWiFiも比較的多くの機種をリリースしているメーカーです。
実はソフトバンクでも2019年4月から「Pocket WiFi 801ZT」というコンパクト&シンプルなポケットWiFiを法人向け限定で取り扱っています。

Huaweiと比較すると知名度はいまいちですが、ソフトバンクなどの国内の大手キャリアで採用されていることからも、それなりに安定した製品づくりを心がけているメーカーであることは間違いありません。

まとめ

「Pocket WiFi 802ZT」はソフトバンク網で利用できる最新の高速ポケットWiFiです。
高い人口カバー率を誇るソフトバンクの4G網が利用できるため、国内利用で不自由を感じることはほぼないでしょう。また現時点では一部のエリアだけとはいえ、下り最大988Mbpsというハイスペックは魅力です。

発売はまだ先となりますが、キャリア網を使った高品質かつ高速データ通信ができるポケットWiFiとして、大きな注目を集めることは間違いないでしょう。

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h.katsura

h.katsura

福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。 20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。