ワイモバイル幹部から衝撃的な発言が飛び出した2018年

2019年に入りNTTdocomoやUQコミュニケーションズから相次いでギガビット超えの超高速モバイルルーターが発売されるなど、業界全体としてまだまだ活気にあふれている状況です。

そこで今回は、これまでの状況や新製品情報、販売員の声などを総合的に判断し、モバイルルーター(ポケットwifi)業界の2019年のトレンドを大胆に予測してみたいと思います。

2019年も続く新製品ラッシュ!

2018年後半からWiMAX系を中心にモバイルルーターの新製品が次々と発売されています。ここ数か月で発売された新製品を一覧にしてみました。

発売日 製品名 販売系列 備考
2019年春予定 Wi-Fi STATION HW-01L NTTdocomo
2019年 2月13日 Speed Wi-Fi NEXT W06 au カラバリ追加
2019年 1月25日 Speed Wi-Fi NEXT W06 WiMAX
2019年 1月25日 Speed Wi-Fi HOME L02 WiMAX
2018年11月8日 Speed Wi-Fi NEXT WX05 WiMAX

このようにモバイルルーター市場にはここ数か月で次々と新製品が投入されています。

量販店店頭でもさまざまなキャンペーンやフェアが行われており、WiMAX系プロバイダも生き残りをかけて大々的なキャッシュバックキャンペーンを行ったりしています。

参考:GMOとくとくBBのキャッシュバックキャンペーン

■Speed Wi-Fi NEXT W06

この傾向は2019年も続くでしょう。
高速通信可能エリアも拡大しているため、固定回線代わりにモバイルルーターを活用する新規ユーザーも目立つようです。

2019年も使い勝手が良く高速データ通信可能なモバイルルーターがいくつかリリースされることでしょう。

やや気になるのはSIMフリー及びワイモバイルの新製品が無いという点。

特にワイモバイルは毎年2~4月に新製品を発売する傾向があったのですが、今年はまだその動きがありません。
ややモバイルルーター市場に投入する資金を絞りつつあるのではないかと思われます。その分WiMAX系にユーザーが流れているのではないでしょうか。

■Pocket WiFi 603HW

ということで、2019年はWiMAX系が秋に1機種リリースする他、SIMフリーでHuaweiとNECが現状機種の後継モデルを1機種ずつ、ワイモバイルは秋頃に高速化ではなく機能を絞ったシンプルなモデルを1機種リリースするというような流れになると予測されます。

2019年はさらなる通信速度の高速化

2019年初頭に発売されたモバイルルーター「Speed Wi-Fi NEXT W06」、そしてまもなく発売開始予定の「Wi-Fi STATION HW-01L」がともにモバイルルーター初の下り最大1Gbps超を実現しています。

従って、これ以降に発売されるモバイルルーターの新機種は必然的に「ギガビット超え」を求められることとなります。

■Wi-Fi STATION HW-01L

とはいえ、どれだけモバイルルーターが性能アップしようとも、通信インフラが追い付かなければこれ以上の高速化は見込めません。

スマートフォンを含めた移動通信のトラフィック量はここ数年で激増しており、それに伴い必要とされる通信速度もますます高速化しています。

2020年に商用サービスが開始(予定)されている5G通信に向けた新製品開発を行いつつ、モバイルルーター各社は2019年においては既存の通信インフラ整備による「実測値」向上に期待したいところです。

仮に5G通信が実用化されれば、キャリアアグリゲーションによりさらなる高速化が実現することは間違いありません。

2020年には下り最大10Gbpsなどというモンスターモデルが登場する可能性も無きにしもあらず、です。

2019年も微妙な影を落とすHuawei問題

モバイルルーター業界のトレンドを予測する上で欠かせないのが昨年来いろいろと物議を醸しだしているHuaweiの問題です。

Huaweiに対してはここ数年アメリカを中心とした西欧諸国が度重なる懸念を表明していました。通信設備を利用したスパイ行為の可能性があるというのがその理由ですが、背景には米中間の貿易戦争やトランプ大統領が推進する保護貿易主義との関連性も見て取れます。

詳しい話はここでは省略いたしますが、いずれにせよHuaweiに対するネガティブな見方が一般消費者の間にも広がったのは事実です。

「Huaweiのスマートフォンを使うと個人情報が抜き取られる」という話もまことしやかに広がっています。

さて、実はモバイルルーターもHuawei製が多く、最新モデルの「Speed Wi-Fi NEXT W06」をはじめ、人気モデルの「Speed Wi-Fi NEXT W05」、NTTdocomoの新モデル「Wi-Fi STATION HW-01L」、Y!mobileの「Pocket WiFi 603HW」など、各社ともにHuawei製モバイルルーターを発売しています。

Huaweiに対するネガティブな評判を受け、これらモバイルルーターの売上も落ちているのかと思いきや、価格ドットコムなどを見ると人気上位5機種のうち4機種がHuawei製。量販店で聞いても「特に影響はないし、むしろ伸びている」とのことです。

今後、米中間のHuawei問題がどのように進展するかわかりませんが、モバイルルーター市場においては2019年もHuaweiの躍進は続くとみてよいのではないでしょうか。

スマートフォンの大容量プラン値下げの影響

現在、スマートフォンの大容量プランはかなり割高だと言えます。

例えばソフトバンクの「ウルトラギガモンスター データ定額 50GBプラス」は月額5,980円。

動画SNS使い放題であったり1年間割引が適用されたりというメリットはありますが、それでもモバイルルーターの無制限プランを併用した方がコストは安くなります。

しかし、冒頭のワイモバイル幹部の発言にあるように、スマートフォンの大容量プラン値下げ状況次第ではその価格差が逆転してしまうでしょう。
2019年にスマートフォンのキャリア各社が大胆な料金プラン値下げを敢行してくるようであれば、モバイルルーターの売れ行きに黄信号が灯るかもしれません。

まとめ

2019年のモバイルルーター業界をさまざまな角度から予測してみました。
この数年で急速に市場がシュリンクしていくことは考えにくく、またさらなる高速化実現により新しい市場が生み出される可能性もあります。

2019年のモバイルルーター業界は、2018年に引き続き「スマートフォンの通信料削減」「自宅光回線代わりの高速データ通信」という2つの需要を中心に盛り上がっていくのではないでしょうか。

The following two tabs change content below.
h.katsura

h.katsura

福岡出身のフリーライター。就職を機に上京し人材コンサルタントや外資系ITベンチャー企業に勤務。 20年余の東京生活にピリオドを打ち2015年に福岡へUターンしフリーライターとして活動開始。