5万円を切る新型iPhoneSEが発売開始されました。
高すぎて手が届かなかったユーザーでもiPhoneを持てるようになり、格安SIMと組み合わせると抜群のコストパフォーマンスをたたき出すことが可能となります。
しかし、格安SIMだとどうしてもそのクオリティ、特に通信速度に不安を感じる人も多いでしょう。
今回はiPhoneを使って正規SIMと格安SIMでの速度比較を行ってみました。
【結論】格安SIMおそるべし!自信をもっておすすめできる!
驚きの結果となったので最初に結論を言うと、格安SIMおそるべし!です。
一昔前の「安いけど遅すぎて使い物にならない」という格安SIMに対するイメージはきれいさっぱり捨て去らなければなりません。
もちろん、格安SIMの事業者や利用するエリアによってはまだまだキャリアの足元にも及ばないケースもあるでしょう。
しかし、キャリアと格安SIMが対等に戦えるケースがあることもまた事実です。
では、今回の比較結果をご覧ください。
速度比較に用いたのは2台のiPhone
今回の速度比較ですが、iPhone2台を使ってインターネット速度測定サイトで比較を行いました。
左側:iPhone10 (X) + NTTドコモの正規SIM
右側:iPhoneSE(第2世代) + OCNモバイルONEの音声対応SIM
※以下、それぞれ「iPhone10」「iPhoneSE」と表記します
測定時は他のアプリをすべて終了した上で、標準のブラウザであるsafariを用いてサイトにアクセスし速度計測を行いました。
iPhone10の方が2年ほど古い端末ですが、スペック上アンテナの感度などは差がないようです。
念のため、同じWiFiにつないで同時に計測してみたところ、

左:iPhone10 右:iPhoneSE
iPhone10、iPhoneSE共に33~4Mbpsとほぼ同じです。
つまり、iPhone10とiPhoneSEとは、端末スペック上データ通信速度における優劣はほぼないと考えてよいでしょう。
OCNモバイルONEとは?
ではここで、比較に用いた格安SIMのOCNモバイルONEについて簡単に解説しておきます。
OCNモバイルONEは格安SIM大手であり、MMD総研の「2020年3月格安SIMサービスの利用動向調査」によると国内シェアは第4位となっています。
NTTのグループ会社であるNTTコミュニケーションズが運営しており、数ある格安SIMの中でも安定性や信頼性が高いサービスとして知られています。NTTグループであるため、利用している回線はNTTドコモ系であり、NTTドコモのSIMロックがかかっているiPhoneもしくはSIMフリーのiPhoneで利用可能です。
また、格安スマホ販売のgoo Simsellerを傘下に持っているため、iPhoneだけでなくAndroidスマホとセットで購入することも可能。
通信コストの大幅な削減を実現することができます。
参考家でWiFiを使うならこれが最適!ドコモユーザーにおすすめの回線
時間帯別速度比較
では、実際の速度比較結果をお伝えします。
今回は時間帯を分けて合計4回の測定を行いました。
画像はすべて左がiPhone10、右がiPhoneSEです。
12時台(お昼休み)の速度比較

左:iPhone10 右:iPhoneSE
お昼時は格安SIMが最も苦手とする時間帯です。
多くのユーザーが利用するため速度低下が著しく、全く使えないと言われる格安SIMもあるくらいです。
しかし、それはNTTドコモなどのキャリアにも言えることです。
実際、上記のように双方とも10Mbps前半と、高速とは言えませんが通常のデータ通信であれば問題ないレベルとなりました。
格安SIMのOCNモバイルONEを使ったiPhoneがここまで健闘しているのが意外。
前述の通り格安SIMはお昼休みに使えないというのがこれまでのユーザーの共通意見だったため、ちょっとびっくりしました。
平日午前中の速度比較

左:iPhone10 右:iPhoneSE
お昼休みはほぼ互角でしたが、午前中はどうでしょうか。
午前中も比較的データ通信量の多い時間です。特にビジネス利用がその大半を占める時間帯でしょう。
このように格安SIMの方が速いという結果となりました。
ただ、格安SIMが速いというよりもNTTドコモが遅いという評価になります。
NTTドコモは何度計測しても10Mbpsを超えることはなく、逆にOCNモバイルONEは常に20Mbps弱を出していました。
たまたま周囲にNTTドコモのユーザーが多かったか、NTTドコモの通信回線にトラブルが発生していたのか、申し訳ないですがそのくらいしか妥当な理由がこの時点では推測できませんでした。
平日夜の速度比較
平日夜はプライベートユースでデータ通信が込み合う時間帯です。
この時間帯だとユーザー数は多いがその分圧倒的にインフラが強いNTTドコモが有利かなと思っていたのですが…。
何とOCNモバイルONEの方が速いという結果になりました。
しかも40Mbps。こんな速度格安SIMでは見たことが無いというくらいの驚きです。
NTTドコモでも38Mbpsなので、動画閲覧やIP電話などでもほぼ支障はない速度でしょう。
ファイルのダウンロードもサクサクで快適なデータ通信を楽しめます。
この時間帯でこの速度が出るという事は、最近の4GLTE網の充実ぶりは目を見張るものがあると痛感します。
夜間帯の速度比較

左:iPhone10 右:iPhoneSE
アクティブユーザーも減った夜間は、他ユーザーの影響を受けにくくそれぞれのインフラの実力がそのまま数値となって現れるといっても過言ではないでしょう。
何度も言いますが、右が格安SIMのOCNモバイルONEを使ったiPhoneSEの画面です。
NTTドコモの正規SIMを使ったiPhone10よりも速いです。
格安SIMと廉価版iPhoneの組み合わせで50Mbpsというのは、この比較をするまで全く想定していなかった速度でした。
数値が信じられなかったので本気で何度もWiFiにつながっていないか確認したほどです。
まとめ
今回、iPhoneを使って合計4回の速度比較を行いましたが、ほぼ対等もしくは格安SIMの方が若干速いという結果となりました。
それも低いレベルでの戦いではなく、十分実用的な速度での戦いです。
ここは素直にOCNモバイルONEに賞賛を送るべきではないかと考えます。
そして格安SIMに対する、一時のネガティブなイメージは吹き飛びました。
格安SIMは十分実用的であり、中でもOCNモバイルONEは自信をもっておススメできるサービスです。
この機会にiPhoneの通信コスト削減を考えているユーザーの方は、OCNモバイルONEへの乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
参考OCNモバイルONEでポケットwifiを使ってる方の口コミ体験談
OCNモバイルONEのプランおすすめ
今回使用したOCNモバイルONEの音声対応SIMカードは月額1,180円から利用できるお得なサービスです。
毎月のデータ通信量によって月額料金を決めるコース制になっており、それぞれの月額は以下の通りです。
データ量 | 月額料金 |
1GB/月コース | 1,180円 |
3GB/月コース | 1,480円 |
6GB/月コース | 1,980円 |
10GB/月コース | 2,880円 |
20GB/月コース | 4,400円 |
30GB/月コース | 5,980円 |
規定のデータ量を超えた場合は128kbpsの超低速通信になってしまいますが、オプションでデータを購入すれば通常の速度に戻ります。
データ量の少ない方であれば2,000円以下で使えるためかなりおすすめです。
逆にデータ量の多い方は料金的にキャリアのギガ放題の方がおすすめとなります。
また、音声対応SIMでも最低利用期間が無い(解約違約金が無い)ため、「正規SIMを契約したままOCNモバイルONEをちょっとだけ試してみよう」といったユーザーの方でも安心です。
それぞれのユーザーの方で速度比較を行ってみるのも良いのではないでしょうか。